平成22年から一定のダウンロード行為が違法になります

◆2010年1月1日から施行される改正著作権法について
2009年6月に改正著作権法が可決成立され、2010年1月1日から施行されます。
その概要については文化庁のホームページをご覧ください。 さてその改正の中で最も注目されると予想されるのが、インターネット上のコンテンツのダウンロードに関する部分です。
ニュース等では「ダウンロードの違法化」という言葉が使われることがありますが、学校教育においても重要なテーマになると思いますので、少し解説してみたいと思います。
あえて法律的な厳密さを後回しにしてやさしい表現で書きました。

◆違法になるダウンロード
2010年1月1日から、インタネット利用における次のようなダウンロード行為が違法になります。
  • @違法に(著作権等を侵害して)アップロードされた著作物(音楽又は映像)を
  • A違法にアップロードされた著作物であることを知りながら
  • B意図的に録音または録画した場合に
著作権侵害、つまり著作権法違反となります。
著作物をインターネット上にアップロードする際には著作権者からの許諾が必要なのですが、無断でアップロードされているコンテンツが無数に存在しています。
そういったコンテンツであることを知りながらダウンロードすることが新たに制限されることになります。
たとえば、ファイル交換ソフトで音楽コンテンツを入手したり、「YOU TUBE」でテレビアニメの映像をダウンロードして保存したりした場合に、それらのコンテンツが著作権を侵害してアップロードされていたことを知っていたのであれば「違法な行為」であったことになります。

◆違法だが刑罰の適法はなし

今回の改正で一定のダウンロード行為が違法になりましたが、そのダウンロードの目的が「私的使用」であった場合には、たとえ違法ではあっても刑事罰の対象とはなりません。
一般的に「違法」=「犯罪」というイメージがありますが、この場合はそうではありません。
つまり、著作権者から「損害賠償」や「違法行為の差し止め」を請求されることはありえますが、「私的使用」である限りは警察沙汰にはなりません。
著作権法ではもともと「私的使用」目的の著作物利用については刑事罰の対象としていないのです。
違法ダウンロードしたコンテンツを販売したり譲渡したりした場合には私的使用にはあたりませんので刑事罰の対象となりえます。

利用制限の例外〜私的使用について

◆違法化の意味

 違法なダウンロードを誰が行ったのかを特定することは難しいでしょうし、刑事罰の適用が無いのであれば現実には規制の意味が無いのではないかと思われるでしょう。
 しかし今回の改正は違法行為の取り締まりのためではなく、著作権保護の必要性をネットユーザーに理解してもらうことに法律的な根拠を与えることが目的であると思われます。
 よって一般的なインターネット利用に支障がでるような改正ではなく、著作権者の経済的損失を招く恐れの高い意図的なダウンロードのみを本来の規制対象としています。
 文化庁では著作権法改正を悪用した架空請求詐欺を懸念しているようですが、法的知識の少ない若年層や、コンピューターに不慣れな高齢者が被害に遭いやすいと想定されますので、あえてここで解説させていただきました。
詳しくは文化庁のサイトをご覧ください。