◆音楽CDレンタルについて
1980年に立教大の学生が三鷹ではじめた貸しレコード業が大当たりして以来、レンタル業界は音楽CD業界や映画業界とさまざまな対立・協調を経ながら今日まで発展しつづけ、今や音楽産業の重要な存在となりました。
CDレンタルにかかわってくる権利は貸与権です。実演家とレコード製作者は、その音楽CDが最初に販売された日から1年以内の音楽CDについて貸与権を専有しています(著作権法95条の2、97条の2)。ですから、レンタル業者は販売されて1年以内のCDをレンタルする営業をするには、実演家とレコード製作者からの許諾を得なければなりません。しかし、1年を経過したCDについては彼らから許諾を得る必要はなく、ただ報酬規定に従って報酬を払えばよいのです。つまり、実演家・レコード製作者の貸与権は1年経過すると報酬請求権に変化し、権利者は貸与することを拒否できなくなります。
音楽CD(レコード)のレンタルについてどうしてこのような複雑な規定が著作権法に定められてのでしょうか。CD業界はCDの売上を伸ばしたいので、新曲を発売後すぐにレンタルにだされては困ります。しかし、レンタル業者もできるだけ新しい曲を提供できなければ、お客が来なくなってしまいます。以前の著作権法はレンタル業のことを想定していなかったので、レンタル業が果たして違法なのかどうかはっきりせず、裁判で争うことになりましたが、その後、著作権法が見直され、両者の立場を考慮してこのような規定が生まれたのです。
貸し音楽CD業を行う際にはCDの貸与についての利用料を支払わなければなりません。その相手は3つあります。まず一つは、楽曲の作詞家、作曲家にJASRACを通じて、もう一つは歌手や演奏家などに芸団協を通じて、さらにもう一つはレコード会社またはMPA(社団法人音楽出版社協会)に日本レコード協会を通じて支払います。
|