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著作物の利用
ご注意 Q&Aはあくまで参考程度でご理解ください。
ちょっとした事実の相違で結論は変わってしまうことがあります。
詳しくは「著作権のひろば」本編などをご覧ください。



C07 著作権者がすでに死亡しているとき
  • ある学術論文をデジタルデータとして保存し希望者が閲覧できるようにしたいのですが、著者について調べたところ、40年前に死亡していることがわかりました。このような場合はどうやって許諾を得ればよいのでしょうか。

A、デジタルデータとして保存する場合は著作権(この場合は複製権)を持っている人から許諾を得なければなりません。 生前に著者が論文の著作権を第三者に譲渡していたのなら、著作権を譲り受けて現在も著作権を保有している人から許諾を得ればよいのですが、もし第三者に譲渡せずにこの世を去ってのであれば、その著作権は相続財産として処分されているものと考えられます。
 遺産分割の際に特定の相続人に著作権が譲渡されていたなら、その譲受人である相続人から許諾を得ればよいのですが、実際には相続財産として認識されないままになっている場合が多いものです。
 もしそうであれば、著作権は民法の規定したがって法定相続分に応じて相続人で共有しているものと推定され、その相続人全員から許諾を得なければならないことになります。
 しかしもう40年も前のことですから、さらに次の相続の段階に入っている可能性もあり、要するに著者の子孫を全員探し出して全員から許諾を得なければならないということです。
 この場合に相続人全員を特定し、その相続関係を完全に立証するためには、その相続関係の全てを裏付ける戸籍関係書類を収集する必要があります。 個人情報保護が厳しくなっていますから、当該本人から同意を得ながら全ての関係書類を集めることは大変な負担ですが、不可能なことではありません。
 このようにして著作権を承継している可能性のある者全員から許諾を取れば、原則として(血縁の無い第三者に譲渡されたなどの事情がない限りは)問題はないものと思われますが、利用者にとってあまりに負担が大きく、著作権保護期間のあり方について疑問を持たざるを得ません。政府は保護期間を死後70年に延長しようとしているようです。

  

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