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基本その7 著作権保護期間 |
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◆著作権の寿命 文化は過去のさまざまな文化の影響を受けて発展してきました。どんなに優れた芸術家も、すぐれた先人から影響を受けていない人はいないでしょう。「真似る」ということは文化の発展にとって重要です。日本語の「学ぶ」という言葉が「真似ぶ」という古語を語源とするという話があります。著作物は一定の期間を過ぎれば、社会全体にとっての文化的遺産として扱い、自由に真似ることができると考えるのが当然です。もともと著作権は文化の発展のために認められた財産権なのですから、著作者の創作意欲に関係なく無用に長い期間保護されてしまうのはおかしなことです。特定の人間が表現を不当に長い期間にわたって独占することは、文化の発展に寄与した過去の先人に対しても失礼なことだと思います。 |
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著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム - thinkcopyright.org
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◆保護期間の計算 著作物を利用する際には著作権者からの許諾が必要ですが、一定期間(保護期間)が経過すると著作権は消滅しますので、それからは許諾を得る必要がなくなります。保護期間は日本の著作権法では著作者が死亡した翌年の1月1日から50年が経過したときまでです。死後50年とういのは著作権が孫の代まで引き継がれるという発想のようです。 法人や団体名義の著作物の場合は、著作者の死亡時期が判明しませんので、著作物が公表された日の翌年の1月1日から起算します。 著作者が無名・変名(著作者が誰かわからなかったり、ペンネームなので本人がいつ死んだのかわからない場合)である著作物の場合も、法人の場合と同じく、公表されたときを基準に起算します。但し、無名・変名の場合は文化庁での実名の登録によって実名の場合と同様の扱いを受けることができます。 欧米諸国では保護期間が70年の国が多いようです。 米国では、個人の場合は死後70年間で、無名・変名・職務著作の場合は最初の発行年から95年間又は最初の創作年から120年間どちらかのうち最初に満了する期間まで保護されます。それ以上の長さの保護期間制度を持つ国もあります。なお、日本でも映画の著作物の保護期間が平成16年施行の改正法で70年に延長されました。
(保護期間の原則) 第五十一条 1 著作権の存続期間は、著作物の創作の時に始まる。 2 著作権は、この節に別段の定めがある場合を除き、著作者の死後(共同著作物にあつては、最終に死亡した著作者の死後。次条第一項において同じ。)五十年を経過するまでの間、存続する。
(無名又は変名の著作物の保護期間) 第五十二条 1 無名又は変名の著作物の著作権は、その著作物の公表後五十年を経過するまでの間、存続する。ただし、その存続期間の満了前にその著作者の死後五十年を経過していると認められる無名又は変名の著作物の著作権は、その著作者の死後五十年を経過したと認められる時において、消滅したものとする。 2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当するときは、適用しない。 一 変名の著作物における著作者の変名がその者のものとして周知のものであるとき。 二 前項の期間内に第七十五条第一項の実名の登録があつたとき。 三 著作者が前項の期間内にその実名又は周知の変名を著作者名として表示してその著作物を公表したとき。
(団体名義の著作物の保護期間) 第五十三条 1 法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作権は、その著作物の公表後五十年(その著作物がその創作後五十年以内に公表されなかつたときは、その創作後五十年)を経過するまでの間、存続する。 2 前項の規定は、法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作者である個人が同項の期間内にその実名又は周知の変名を著作者名として表示してその著作物を公表したときは、適用しない。 3 第十五条第二項の規定により法人その他の団体が著作者である著作物の著作権の存続期間に関しては、第一項の著作物に該当する著作物以外の著作物についても、当該団体が著作の名義を有するものとみなして同項の規定を適用する。
(映画の著作物の保護期間) 第五十四条 1 映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年(その著作物がその創作後七十年以内に公表されなかつたときは、その創作後七十年)を経過するまでの間、存続する。 2 映画の著作物の著作権がその存続期間の満了により消滅したときは、当該映画の著作物の利用に関するその原著作物の著作権は、当該映画の著作物の著作権とともに消滅したものとする。 3 前二条の規定は、映画の著作物の著作権については、適用しない。 |
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死後起算の問題点 ~保護期間延長の是非 |
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| ◆パブリック・ドメイン 日本では通常、著作者が死亡してから50年間は著作権が保護されます(著作権法51条)。しかし、著作物を無名で又は変名で公表している場合、法人など団体名義の著作物の場合、映画と定期刊行物の場合は公表されたときから50年間保護されます(52~56条)。保護期間が過ぎれば、その著作物は誰でも自由に無許諾で利用することができます。ただし、著作者人格権を侵害する利用、つまり著作者が生きていたらきっと嫌がりそうな、または著作者の気持ちを傷つけるような利用はしていけません(59条、60条)。保護期間の起算時は、死んだ日や公表の日ではなく、死亡又は公表した年の翌年の1月1日です(57条)。実演など、著作隣接権の保護期間は、実演、音楽の固定、放送などの行為の時から50年間保護されます。 (著作者人格権の一身専属性) 第五十九条 著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない。 (著作者が存しなくなつた後における人格的利益の保護) 第六十条 著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなつた後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。ただし、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該著作者の意を害しないと認められる場合は、この限りでない。 |
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| 青空文庫 Aozora Bunko |
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日本は第二次世界大戦中に敵対国である連合国国民(他の国も同様かとも思えるが)の著作権を保護しなかったという理由で、戦争中に存在した著作物については保護されなかった期間を、保護すべき期間として加算しなければなりません。これは1951年のサンフランシスコ平和条約に基づくものですが、条約批准の日が国によって異なるのでちょっと面倒です。アメリカ・英国・オーストラリア・カナダ・フランスは条約の発行前に批准が済んでいるので、みな3794日(開戦日から条約発効の日までの日数)を加算すればよいのですが、ブラジル・オランダ・南アフリカ・レバノンなどは遅れて批准した国は加算日数が多くなるので注意が必要です。 |
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D01 「星の王子さま」のイラストはいつから自由に使えるようになるのですか D02 保護期間が終了した作品の音楽CDの利用 |
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◆著作権を相続する人がいないとき 著作権者が死亡または解散(法人などの場合)した際に相続人が存在しない場合には著作権は消滅することになっています。 一般的に財産の相続人が存在しない場合は民法の規定にしたがって財産は国庫に帰属する扱いとなりますが、著作権は文化の発展のための権利ですので、権利を承継する国民がいない以上は消滅させるのが妥当であると思われます。 (相続人の不存在の場合等における著作権の消滅) 第六十二条 著作権は、次に掲げる場合には、消滅する。 一 著作権者が死亡した場合において、その著作権が民法 (明治二十九年法律第八十九号)第九百五十九条 (残余財産の国庫への帰属)の規定により国庫に帰属すべきこととなるとき。 二 著作権者である法人が解散した場合において、その著作権が民法第七十二条第三項 (残余財産の国庫への帰属)その他これに準ずる法律の規定により国庫に帰属すべきこととなるとき。 2 第五十四条第二項の規定は、映画の著作物の著作権が前項の規定により消滅した場合について準用する。 |
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◆継続して公表される場合の保護期間の起算方法 新聞や雑誌などは各刊行ごとに独立して著作権が成立しうるので、それぞれその刊行時から保護期間が起算されます。しかしひとつの著作物を分割して公表された場合には、最終部分の公表のときをもって起算点とします。 ただし継続して公表している途中で3年以上公表されないときには、たとえ最終部分が公表されていなくても、すでに最後に分割して公表された時点をもって起算点とします。最後の部分の公表をわざと引き伸ばして保護期間が不当に延長されることを防ぐためです。 著作物としての独立性の判断は難しい場合があります。連続テレビドラマであっても、各放送ごとにストーリーが完結していれば、その放送ごとにひとつの著作物であると考えますが、これは内容次第ではあいまいなケースがありえます。 (継続的刊行物等の公表の時) 第五十六条 第五十二条第一項、第五十三条第一項及び第五十四条第一項の公表の時は、冊、号又は回を追つて公表する著作物については、毎冊、毎号又は毎回の公表の時によるものとし、一部分ずつを逐次公表して完成する著作物については、最終部分の公表の時によるものとする。 2 一部分ずつを逐次公表して完成する著作物については、継続すべき部分が直近の公表の時から三年を経過しても公表されないときは、すでに公表されたもののうちの最終の部分をもつて前項の最終部分とみなす。 |
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| ◆むかし安かった外国の音楽CD ちょっと前のことですが、よく駅の構内や街角などで、格安のCDを売っているのをみかけました。その安さの秘密は何だったのでしょう。日本で売られる外国の楽曲のCDの販売経路には2種類あります。一つは国内盤といわれ、外国のレコード製作者から原盤を譲り受けて日本国内で複製し販売する場合、もう一つは外国盤といわれ、外国で販売されているCDを購入して日本へ輸入し販売する場合です。国内版は日本語訳の歌詞カードや日本人向けのおまけなどが入っていますが、価格がそれなりに高いということになります。 それに比べて、外国版は物価の違いや流通システムの違いなどから当然安く、また店頭に並ぶ機会も近年増えました。しかし、いわゆる格安CDの安さの真の理由は別にあります。それは、外国の楽曲の原盤製作者に使用料を支払わずに複製し販売しているからです。日本では1970年当時、著作権法による著作隣接権の保護期間は20年間でした。その後1988年に著作権法が改正されて、保護期間が30年になりましたが、その時点においてすでに20年間の著作隣接権保護期間が終了しているものについては、改めて保護しなおすのは無用に混乱を生じるという理由で、保護対象から除外されたのです。要するに1988年において発売から20年を経過しているレコード(1967年以前の外国作品)については、著作隣接権者(原盤製作者・実演家)の権利は消滅しているのです。この場合、著作権者(作詞作曲家又は著作権を有する音楽出版社等)の許諾さえ得れば、自由に日本で原盤を複製し、販売することができるので、その分安い価格で販売できたということだそうです。 |
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